徒然

日々思ったことをつらつらと書いていこうと思います

2019-10-16から1日間の記事一覧

刑法と刑罰(1)〜刑法って何?刑罰って何?〜

1. はじめに ショッキングな事件が起こると、犯罪への憎悪、犯罪者への憎悪が湧き上がるとともに、その処遇にも注目されます。刑法は個人の人権とも深く関わり、複雑になっています。日々目にするニュースは犯罪関係が多いため、法律=刑法という関係を持って…

家族の形(2)-同性婚(日本編)-

前回の続きです。今回は日本の同性婚について話していきたいと思います。 同性婚の動き 2000年代後半から、同性カップルが結婚式をあげる(日本の婚姻は婚姻届を受理したことによって成立するので、儀式は形だけで何の効果もない)カップルが報道されるように…

家族の形(2)-同性婚(世界編)-

はじめに 私は国際家族法を専門としており、その中でも同性婚について研究しています。このブログは私が思ったことを書くというコンセプトで始めたのですが、私の研究内容を書くことはあまりなかったので、一度まとめようと思い、まとめてみました。知りたい…

家族の形(1) -夫婦別姓-

私は後輩の指導をするために、先生のアシスタントとしてゼミに参加している。そのゼミで夫婦別姓を取り扱った。私のゼミでは4人中1人が反対していた。 私は同性婚を研究している。その関係もあり、そのゼミでは家族の形になった。家族の形に法律はある程度の…

わがままなのか、自由なのか-KuTooに思うこと-

わたしのタイムラインで、パンプスを拒否するのは女性のわがままだと主張しているブログが流れてきた。わがままなのか、自由を求めているだけなのかは非常に難しいラインである。そのことについて少し考えてみようと思う。 自由とは そもそも自由とはなんの…

性犯罪について考えてみた(後)

この記事を読もうと思われている方は前編をご覧になってから読むことをお勧めします。 四 痴漢について 社会問題にまでなっている性犯罪として痴漢が挙げられる。性犯罪について論ずるとき、このテーマを外すことはできないであろう。 痴漢の法律構成は複雑…

性犯罪について考えてみた(前)

一 はじめに 2017年、性犯罪関係の法律が改正された。実に100数年ぶりだという。現在の刑法が制定されたのは、明治時代である。社会を取り巻く環境も当然女性の地位も今とは全く異なる環境であった。 SNSを中心に、女性差別に対する意識も相まって、議論が活…

被害者責任論を考察する

この記事は、2017年7月に以前運営していたブログにて書かれた記事を加筆・修正したものです。 一、はじめに 性犯罪に対して、被害者責任を言う人がいる。やられた側にだって、責任があるんだと言う人がいる。 一方、そんなわけない。加害者側が悪いに決まっ…

顧客第一主義の害

この記事は 2017年7月に書かれた記事です 近頃の問題を色々と考えてみると、どうも日本の顧客第一主義が様々な問題の元凶ではないのかという考えにたどり着いた。 例えば、労働問題。日本において、長時間労働が問題とされているが、この問題は、顧客第一主…